弁護士に依頼すると出廷が不要になる理由


民事訴訟において、弁護士を訴訟代理人として選任すると、基本的には弁護士だけが出廷し、依頼者の方が出廷する必要はなくなります。
それは、民事訴訟手続きが、以下のように進められるからです。

民事訴訟では、当事者の言い分が書かれた書面を「陳述する」ことが基本となって進行して行きます。
この「陳述する」というのは、書面に書かれた内容を声を出して読み上げることではありません。裁判官が「何々の書面を陳述」と言って、終わりです。
これは、実質的には、当事者の言い分が書かれた書面を裁判所が受け取ったことを当事者の前で確認する作業でしかありません。
法廷で行われていることの大部分はこのような「陳述する」書面のやり取りで、口頭で事情を説明することの方が少ないです。「陳述する」だけで、後は次回期日を決めるだけ、という日も珍しくはありません。

以上のとおりですから、民事訴訟で重要になるのは「陳述する」書面の中身です。書面さえきちんと作っておけば、後は証拠調べをきちんとすれば、訴訟活動としては成功と言えるかもしれません。
したがって、事前に「陳述する」書面の中身をしっかりと打ち合わせておけば、わざわざ依頼者の方に法廷に来ていただくことはない、ということになるわけです。

なお、刑事訴訟は、民事訴訟とは様子がずいぶん異なります。裁判官、検事、弁護士それぞれが、書面を読み上げることも多く、また、当事者である被告人自身が出廷する必要があります。


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